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おしりがかゆい

おしりがかゆい

おしりや肛門周りにかゆみを感じることはありませんか?
デリケートな部分だけに、他の体の部位のように簡単に掻くことができず、困ることも多いかと思います。
おしりや肛門周辺にかゆみが生じる原因は、汗や排泄物の汚れ、また肛門周囲の病気などさまざまです。
このページでは、かゆみの原因、対処法、予防法について詳しくご紹介します。かゆみでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

おしり・肛門周辺がかゆくなる主な原因

おしりや肛門周囲にかゆみが現れる原因としては、以下の7つが考えられます。

  • 肛門周囲・内部の汚れ
  • 汗による刺激
  • いぼ痔(痔核)・あな痔(痔ろう)
  • ぎょう虫症
  • 接触性皮膚炎(かぶれ)
  • 外陰膣カンジダ症・カンジダ性膣炎
  • HPV感染

それぞれの原因について詳しく解説します。

肛門の周囲・内部の汚れ

肛門周辺に汚れが残ることで、かゆみが発生します。排便後の拭き残しや、肛門内部に便が残ることが刺激となり、かゆみを引き起こす原因になります。
ただし、汚れを過度に気にして洗いすぎるのも問題です。トイレットペーパーで強く拭いたり、温水洗浄便座を長時間使うと、必要な皮脂が落ちて乾燥を引き起こし、皮膚のバリア機能が低下し、かゆみを感じやすくなります。 おしりの洗浄は10~15秒程度で済ませ、かゆみが強い場合は石鹸を使わず、擦らず、かかずに押し拭きするようにしましょう。

汗による刺激

大量に汗をかくと、汗腺が詰まることがあります。これが原因であせも(汗疹)ができ、かゆみを引き起こすことがあります。 締めつけが強い下着やおむつは蒸れやすいため、注意が必要です。

いぼ痔・あな痔

いぼ痔や痔ろうもかゆみの原因となることがあります。痔核から出る出血や粘液、痔瘻からの膿が原因で肛門周辺の皮膚が刺激を受け、かゆみを引き起こします。

いぼ痔について

痔ろうについて

ぎょう虫症

ぎょう虫は大腸や直腸に寄生する虫で、肛門付近に卵を産み付けることが特徴です。虫が動くことによってかゆみが生じます。かゆみを感じて肛門を触った後、手が感染源となることがあるので、注意が必要です。

接触性皮膚炎(かぶれ)

石鹸や薬品、下着の素材などが合わない場合、肌がかぶれてかゆみを引き起こすことがあります。また、生理用品やおむつの長時間使用によって経血、汗、尿と接触し、蒸れてかぶれが生じることもあります。

外陰膣カンジダ症・カンジダ性膣炎

カンジダ菌の繁殖により、肛門周囲にかゆみが現れることがあります。通常、カンジダ菌は腸内や性器周辺に存在し、免疫力が低下すると増殖します。過労や妊娠中の女性に多く見られ、白いおりものが出るのが特徴です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)感染

HPVは多くの人が感染しているウイルスで、200以上の種類があります。ほとんどは問題を起こしませんが、一部には「いぼ」や「がん」の原因となることがあります。おりものが増加や摩擦によって出血が起こると、肛門周囲にかゆみを引き起こすことがあります。

おしりや肛門のかゆみの対処法

おしりや肛門にかゆみを感じた場合の対処法を紹介します。

対処法1:刺激を避ける

かゆみを和らげるためには、まず刺激を避けることが重要です。かくことで皮膚が傷つき、症状が悪化する可能性があります。肛門を拭く際は、強くこすらず、優しく押し拭きで行いましょう。
また、温水洗浄便座を長時間使用することも逆効果となり得ます。必要な皮脂が失われてしまい、粘膜がさらに刺激を受けてしまうため、洗浄時間は10〜15秒程度にとどめるよう心掛けてください。

対処法2:医師の診察を受ける

かゆみが続く場合、肛門科や皮膚科を受診して、原因を特定し適切な治療を受けることが大切です。市販薬で改善することもありますが、痔ろうなどの治療が必要な病気もあるため、早めに専門医に相談することが重要です。

また、尖圭コンジローマや外陰膣カンジダ症などの感染症が疑われる場合、パートナーと一緒に受診することをお勧めします。症状が悪化する前に、医療機関での診察を受けることが大切です。

おしりや肛門のかゆみの予防

おしりや肛門のかゆみを予防するためには、以下の3つの方法が効果的です。

  • 清潔を保つ
  • かぶれを引き起こす原因を避ける
  • 血行促進を心がける

それぞれの予防方法について詳しく見ていきましょう。

清潔を保つ

肛門周辺を清潔に保つことは、かゆみを防ぐために重要です。便が残らないよう、丁寧に拭き取ることが必要です。ただし、前述のように、強く拭きすぎないよう注意してください。もしトイレットペーパーでうまく拭けない場合は、ウェットティッシュを使うと、摩擦が少なくて済み、清潔に保つことができます。拭く際は「押し拭き」の方法で優しく拭き取りましょう。

かぶれを引き起こす原因を避ける

肌に合わない薬品や石鹸、下着の素材を避けることが大切です。また、洗濯洗剤が原因でかぶれることもあるので、洗剤の選び方にも注意を払いましょう。おむつや生理用品を使用する際は、こまめに交換して、長時間の使用を避けるようにしてください。

血行促進を心がける

おしり周辺の血行不良は、痔やかゆみを引き起こす原因となります。お風呂やシャワーでリラックスすることや、定期的に運動を取り入れて、血流を良くしましょう。長時間座っている場合は、クッションを使用して血行が悪くならないよう工夫することが大切です。