医院名:兒玉医院 住所:〒270-0026千葉県松戸市三ヶ月1543番地 
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機能性ディスペプシア(FD)

機能性ディスペプシア

内視鏡検査などの検査で症状の原因となる病気(潰瘍、胃炎、がんなど)がないにもかかわらず、食後のもたれ感・食後早期膨満感(食事を始めたばかりなのに、すぐに上腹部(へそから上のお腹)を中心にお腹が張ること)、心窩部痛・灼熱感(みぞおちが痛い、焼けるような感じがする)といった上腹部を中心とした不快な腹部症状を呈する疾患を、『機能性ディスペプシア』といいます。機能性とは、胃や十二指腸の動きや胃酸の分泌・感受性の障害でおこるという意味です。胃や腸は交感神経や副交感神経といった自律神経で無意識に良好な状態に制御されていますが、ストレスや過労、不規則な生活などが続くと自律神経のバランスが崩れて様々な消化器症状をきたします。そのような胃腸疾患を機能性消化管疾患といいますが、その代表が『機能性ディスペプシア』と『過敏性腸症候群』です。

上腹部症状を訴え病院を受診した患者さんの45~53%が機能性ディスペプシアという報告があり、当院でもたくさんの患者さんを治療しています。

大切なのは、先ずは内視鏡検査をすぐに行い、胃がん、胃潰瘍、ピロリ菌感染胃炎などの病気が無いことを確認することです。また、生活環境が変化したり、家庭や職場の人間関係などでストレスがあるなど、詳しく問診することである程度診断することもできます。また、通常の胃薬や制酸剤などを内服していても改善しないことも特徴のひとつですので、他の病院で検査をしたけど異常は指摘されず、胃薬を内服していてもいっこうに良くならないと当院に来院される患者さんも多くおられます。

治療は、不具合をきたした胃運動を改善させるお薬と知覚過敏の原因である胃酸分泌を抑制するお薬が中心になりますが、ストレスや不規則な生活を見直し、信頼できる医師によって詳しい病状説明と苦しくない検査で自分は重大な病気ではないということを認識することが大事です。少し時間がかかる場合もありますが、必ず良くなる疾患です。

また、『機能性ディスペプシア』は、同じ機能性消化管疾患である『過敏性腸症候群』をしばしば合併しますので、下記ページもご参照ください。

 

医師患者信頼関係が重要で、
苦しくない内視鏡検査ときちんとした病状説明が不可欠です。