10, 11月の内視鏡件数/ 「機能性ディスペプシア」について

2015年12月06日

内視鏡件数
10月 胃カメラ 37件(経鼻17件)、大腸カメラ 16件(ポリープ切除5件)、計 53件
11 月 胃カメラ 36件(経鼻23件)、大腸カメラ18件(ポリープ切除4件)、計 54件

皆さまは、「機能性ディスペプシア」という病名を聞いたことがありますか?
この病気、食後の胃もたれ、上腹部膨満、胃痛や胸が焼けるなどの大変つらい症状があるにも関わらず、胃カメラ検査を受けても何の異常も無いんです!

胃には胃酸で食べたものを分解し消化する他にも、緩んで貯留したり十二指腸や小腸に徐々に消化内容を送り出すという重要な役割があります。その調整は大脳からの自律神経や消化管ホルモンなどで巧緻に行われておりますが、精神的なストレスや感染などのさまざまな要因によってその機能に異常が生じると、胃がうまく運動できなくなってしまい、前述したような不快な消化器症状となってあらわれます。この病気の存在は以前から知られておりましたが、最近まで胃運動改善薬であるアコチアミドという有効な薬が無かったので、「慢性胃炎」という名で、その他の胃薬が処方されたり、内視鏡検査で異常が無いので「気のせいでしょ。そのうち治りますよ」みたいに扱われてきました。もちろん、そのような対応では良くなるはずがありません。

内視鏡検査では、炎症(ピロリ菌感染胃炎、逆流性食道炎、胃潰瘍など)や癌などの異常所見を見つめることがもちろん重要ですが、正常な内視鏡所見をきちんと「異常なし」と判定することも重要です。内視鏡検査を行い、今まで心配で仕方がなかった癌や潰瘍が無いことを自分自身の目で確認することで、嘘のように症状が無くなり治ってしまう場合も少なくありません。でも、数ヶ月症状が継続している「機能性ディスペプシア」の方の多くは、一時的にしても内服加療が必要です。タイプに応じて、先ほどの胃運動改善薬や強力な胃酸分泌抑制薬などを組み合わせることで、ほとんどの場合軽快します。漢方薬や抗不安薬を併用したり、ストレスが強い場合は心療内科とコラボレーションして治療に臨むこともあります。大学病院などの大きな病院を転々とし、その度に内視鏡検査を行ったけれど適切な対応をされず放置され、当院を受診するケースが多々ありますが、きちんとお話しを聞き、適切に対応すれば必ず良くなる良性疾患です。上記のような症状にお心当たりのある方は、是非あきらめないで当院にご相談下さい。

ページTOPへ