旧診察室で最後の診療日を迎えました
令和6年10月30日、兒玉医院は旧診察室で最後の診療日を迎えました。
開院42年、地域の皆様にご愛顧いただき、ついにこの日を迎えることができました。これもひとえに、連携医療機関をはじめとした多職種の医療関係者の皆様、そして長年当院を支えているスタッフ一同のお陰と感謝の気持ちでいっぱいです。
初代院長、兒玉東策先生が熱い想いを込めて42年前に創立したこの診察室を改変してしまうことは大変心苦しいですが、時代の変遷と老朽化に抗うことはできず改装を決意しました。
準備期間として、10月31日から11月10日は休診致しますが、11月11日から12月21日までは週3日だけですが2階の仮設診察室で臨時診療をしています。そして、12月下旬には新しい診察室で診療が再開される予定です。しばらくは、ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご了承下さい。詳細は当院ホームページをご参照ください。
リニューアルすることでこれまで以上に地域医療に貢献できるよう努めてまいります。至らぬところも多々あるかもしれませんが、どうか今後ともご愛顧賜わりますよう何卒宜しくお願い致します。
令和6年10月30日
院長 小田晃弘 拝
祝、開院42周年!
兒玉医院は、本日、令和6年6月1日、お陰様で開院42周年を迎えることかできました。地域に親しまれていた当院ですが、だいぶ老朽化してきましたので、年末年始にかけてリノベーション工事を考えております。工事期間中はご面倒をお掛け致しますが、何卒ご了承ください。
今後も地域のかかりつけ医として、また消化器・肛門疾患や内視鏡・日帰り手術の専門施設として皆様に愛される医療機関を目指し精進致しますので、何卒宜しくお願い致します。
兒玉医院スタッフ一同
子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種について
皆さんは、子宮頸がんワクチンに対するキャッチアップ接種をご存知でしょうか?
子宮頸がんは、若い世代の女性が多く罹患するがんです。日本では毎年約1万人もの女性が新たに子宮頸がんと診断され、約2,900人が子宮頸がんによって亡くなっています。また、女性の「出産年齢」と子宮頸がんの「発症年齢」は20~30歳代と重なります。前癌状態や早期がんの段階で発見すれば治癒が望めるがんですが、初期の子宮頸がんにはほとんど自覚症状がないので、20歳になったら定期的ながん検診を受診することを強くお勧めします!
そんな子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマ ウイルス(HPV)の感染であることが分かっているので、ワクチン接種によってウイルス感染を防ぐことができれば、発症を予防し撲滅できるがんの一つといえます。ワクチン接種には定期接種(法に基づき、国や自治体が主体なので助成あり)と任意接種(希望者が自費で行う)がありますが、HPVワクチンは定期接種のワクチンです。現状の日本では小学校6年生~高校1年生相当の女子は、公費(自己負担無し)で接種することができます。
しかし、HPVワクチン接種後に、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が見られたことから、平成25年6月から令和3年後まで積極的勧奨を差し控えていた期間があります。さらに誤情報を検証無しにマスコミが過剰報道し、世間や国をミスリードしたことは否めません。
その間、HPVワクチンの有効性及び安全性に関する評価や、最新の医学的知見から、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、令和4年度から積極的勧奨が再開されました。そこで、国はHPVワクチンの積極的勧奨を差し控えによって接種機会を逃した方(1997年(平成9年)4月2日~2007年(平成19年)4月1日生まれの女性(おおよそ17~27歳の方))に対して、公的な接種機会を確保する観点から、時限的に、従来の定期接種の対象年齢を超えて公費で接種(キャッチアップ)を行うことになりました。なぜ国はミスリードしていておいて時限的措置とするのか、疑問が残りますが、これがHPVワクチンのキャッチアップ接種です。時限的とは、2025年(令和7年)3月31日までとなっています。接種は合計3回で、完了までに約6か月かかるので、キャッチアップ接種を全額公費で行うためには、逆算して2024年(令和6年)9月末までにワクチン接種を開始しなければなりません。
HPVワクチンのキャッチアップ接種は、主に小児科や婦人科で行われておりますが、対象者への周知が足りず、全然進んでいません。われわれ、かかりつけ医は、標榜科の垣根を越えてでも、一人でも多くの対象者に「子宮頸がん」と「HPVワクチン」を知ってもらい、公費のうちにキャッチアップ接種を完了してもらいたいと切に思っています。兒玉医院でも、令和6年4月から遅ればせながらHPVワクチンのキャッチアップ接種に名乗りを上げました。あと半年しかありません。この時限的措置の期間を過ぎてしまうと、任意接種となってしまうので、お勧めする9価HPVワクチン(標品名:シルガード9)を接種するためには、約10万円の自己負担金が必要になってしまいます。17~27歳の女性で、まだHPVワクチン接種をお済ではない方は、是非キャッチアップ接種をご検討いただき、お急ぎください!なお、松戸市の場合、予防接種番号の発行事前手続きと、接種時に母子手帳の持参がキャッチアップ接種助成の必要条件になりますので、ご確認ください。
詳細は松戸市子育て情報サイトをご参照ください。:ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防接種 まつどDE子育て|松戸市 (city.matsudo.chiba.jp)、
過去5年間(令和1~5年)の診療実績を公表しています。
2023年(令和5年)内視鏡検査、日帰り手術の診療実績をまとめました。過去5年間の診療実績はホームページの胃カメラ、大腸カメラ、粉瘤、巻き爪、医院紹介からご覧になれます。以下に、令和5年の診療実績を抜粋します。
- 内視鏡検査総数 1213件(胃カメラ771件・大腸カメラ442件)
- 日帰り大腸ポリープ切除術 164件
- 日帰り外科手術総数 254件(粉瘤手術(切開・切除含む)150件、陥入爪 60件、肛門外科 29件、他)
(新松戸中央総合病院で短期入院手術を肛門外科手術50件執刀)
当院の検査、手術は全て消化器内視鏡学会専門医、大腸肛門病学会専門医(臨床肛門病学会技術認定医)、外科専門医、消化器外科専門医である院長一人で行っていますので、1日に行われる検査数・手術数には限度がありますが、常にハイレベルな診療を心掛けております。
日本大腸肛門病学会学術講演会で発表しました。
令和5年11月10日~11日に熊本で開催された日本大腸肛門病学会学術集会で発表しました。ワークショップ『コロナが大腸肛門診療にもたらした影響』で全国のクリニックを代表して「専門医を有するかかりつけ医としての役割」について発表しました。
祝 開院41周年!
兒玉医院は、本日、令和5年6月1日、お陰様で開院41周年を迎えることかできました。猛威をふるった新型コロナウイルス感染症は新しいフェーズに入りましたが、重症化リスクのある方々には現在も5回目、6回目の追加ワクチン接種を継続して行っています。
今後も地域のかかりつけ医として、また消化器・肛門疾患や内視鏡・日帰り手術の専門施設として皆様に愛される医療機関を目指し精進致しますので、何卒宜しくお願い致します。
兒玉医院スタッフ一同
WEB予約の確認通知やリマインド通知がLINEで受け取れます!
WEB予約とLINE公式アカウントが連携したので、これまでWEB予約の通知やリマインドがメールだけでしたが、7月1日からLINEで通知を受けることができるようになりました。今後、兒玉医院のLINE公式アカウントにもタイムリーな最新情報をアップロードしますので、WEB予約の際は、LINEの友達登録も忘れずにお願いいたします!
祝 開院40周年❗
兒玉医院は、本日、令和4年6月1日をもちまして開院40周年を迎えることができました。これもひとえにご来院いただいた患者様や関係者の皆様のお蔭と心より感謝を申し上げます。これからも地域の皆様に貢献できるようにスタッフ一同精一杯精進致しますので、何卒宜しくお願い致します。
令和4年6月1日
兒玉医院
新型コロナウイルスワクチン個別接種(延べ1862回接種!)一旦休止へ
兒玉医院では、市の要請を受け2021年5月中旬から新型コロナウイルスワクチンの個別接種を行ってまいりましたが、市の方針転換を受け、10月末をもちまして一旦休止することになりました。
開始当初は、扱いが困難で未知なことが多いワクチンだったため、様々な不安がありましたが、ワクチンによる効果を確信し、これまで継続してまいりました。幸い重大な副反応は経験することはなく、10月19日現在、延べ1862回(1回目 936人、2回目 926人)のワクチン接種を兒玉医院で行いました。一般診療中の限られた時間とわずかなワクチン供給のなか、私たち医療スタッフは地域医療に貢献しようとベストを尽くしてまいりました。ようやく第5波が落ち着き、予約無しで接種可能な集団接種会場開設など選択肢も増えたので、新型コロナウイルスワクチンの当院での個別接種の役目は終えたと判断し、10月30日で一旦休止致します。接種を希望し、まだお済みになっておられない方は、松戸の新型コロナワクチン接種担当窓口にお問い合わせくださるようお願いいたします。今後も感染予防策を継続し、第6波に備え健康を維持しましょう!
新型コロナワクチン 400人接種!
5/17から兒玉医院での個別接種(月火水金土曜日)、5/23から小学校での集団接種(日曜日 2日間)を開始し、約2週間で65歳以上の高齢者を対象に延べ400人のワクチンを接種を行いました!
ワクチン接種に関しては予約が取れない等、ご不満なお声を多数お聞きしますが、われわれ医療関係者や市の職員は今日も休日を返上してコロナ撲滅を目指し日々努めています。兒玉医院では予約が難しいかかりつけの患者様に対して、キャンセル待ちでワクチン接種を可能にするなど対策を講じています。
ワクチン接種の対象は、感染リスクに応じて一歩一歩確実に拡がっています。接種を希望する皆様が接種可能になる日が必ず参ります。それまで焦らす基本である感染予防策を徹底して1日も早く日常を取り戻しましょう!
松戸市主催 新型コロナウイルスワクチン集団接種 模擬訓練に参加しました!
松戸市は65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種が、5月10日より集団接種、5月17日より個別接種が開始されます。当院も集団接種(日曜日の小学校)、個別接種ともにご協力致します。そこで、兒玉医院の医療スタッフ(医師1名、看護師1名)は、5月2日(日曜日)に八ヶ崎小学校で行われた集団接種会場模擬訓練に参加してきました。
松戸市長立ち合いのもと、市や医師会の担当者、医師や看護師(保健師)他、地元町会の方々も市民役として参加し、まさにオール松戸で新型コロナ感染撲滅に取り組む体制を実感できました。ワクチン供給や集団接種での医療スタッフがまだまだ不十分な現状ではありますが、地域医療の一端を担う医院として最大限努力してまいります。また、当院での個別接種を希望していたにも関わらず、集団接種もご予約できなかったかかりつけの患者様におかれましては、現在、キャンセル待ち等の救済措置を検討しておりますので、大変申し訳ございませんが今しばらくお待ちください。
肛門の外科治療に求められる技能とは…
当院では手術が必要な肛門疾患は、当院で日帰り手術をする場合と、担当医の非常勤先である新松戸中央総合病院で短期入院で手術を執刀する場合があります。詳細な問診や肛門診察、そして内科的な保存的治療経過をもとに、病状に応じて確かな知識と経験をもとに総合的に判断して治療方針を決めています。日帰り手術のメリットとデメリットを熟知し、根治性や機能温存の他に、術後の痛みや社会復帰など患者さん目線にたって外科的治療をオーダーメイドする柔軟な判断も必要です。
開院38周年を迎えて
6月1日は、兒玉医院の開院日です。本日、兒玉医院は38周年を迎えました。当院は、開院当初から年齢や診療科にとらわれず、すべての患者様のかかりつけ医として地域の皆様に愛されてまいりました。時代の変遷とともに医療は臓器別に細分化され、より高度で専門的な医療が求められるようになりました。消化器分野に関しては、医院やクリニックでもかなり高度な医療を提供できるようになりました。当院も新しい医療技術や治療を導入し常に進化しています。
かかりつけ医として皆様にお役にたちながら、必要な時は高次医療機関と綿密にな連携し、最適な医療を提供できるよう日々努力してまいりますので、兒玉医院を今後ともよろしくお願いいたします。
今こそ、肛門でお悩みの方、大腸カメラ希望の方、受診してみませんか⁉
新型コロナウイルス感染拡大によって、外出を自粛している方、在宅勤務を余儀なくされている方も少なくないと思われます。こんな時こそ、普段は仕事や家事で忙しく来院できなかった肛門でお悩みの方、健診で便潜血を指摘されて受診できないで放置していた方、家族に大腸がんに罹ったヒトがいる方、大腸ポリープが気になる方、当院を受診してみませんか?
当院は大腸肛門病専門医が常駐する専門医療機関ですが、同時にかかりつけ医として機能しているので、平時なら一般の患者様も数多く来院され、そのような患者様がご来院されても、待合室で暫らくお待ちしていただく場合も少なくありませんでした。現在、このような状況を解決するためにインターネットを介しての外来予約や事前問診システムを構築中です。
それはさておき、新型コロナウイルス感染拡大を受け、当院は現在、一般の診療時間を短縮したり、オンライン診療(電話再診)などで緊急性のない一般のかかりつけ患者様の来院制限を行っておりますので、正直すいています。もちろん、発熱患者に対して時間的・空間的隔離を行い、フェイスマスクや感染防護服着用など感染防御対策を徹底して院内感染を防ぐ手立てをこうじて日々の診療を行っておりますので、安心してご来院ください。先日も、感染リスクのある大きな病院を受診して待たされるよりも、当院のような小さな診療所で待たずに診察、検査するという方もいらっしゃいました。
胃カメラについては、無症候性のコロナ感染者に検査をした場合に、検査する医師の技量に関わらず、検査前の麻酔や持前の嘔吐反射で飛沫感染の恐れがあり、緊急性のある検査を除いて検査を延期したり中止しています。(それでも先日も必要な患者様には緊急で胃カメラ検査を行い、胃アニサキス症や出血性十二指腸潰瘍を治療しました。)
ただし、大腸カメラに関しては、上記のような感染リスクは一般的に低く(前回のブログ参照)、当院では熟練者が全て検査を担当するので、腸内に送るガスも少なく短時間で楽に終わります。また、拡大内視鏡検査やNBI強調画像などをワンタッチで操作でき、大腸ポリープが見つかったら、その場で適切に切除することもできます。
実際、このような時期に是非、肛門の治療をしたいと日帰り手術希望でご来院し、数日後に手術してご好評をいただいております。大腸カメラも、早期に検査が必要と判断された場合は、普段検査できない空いた胃カメラの時間に今なら検査することも可能になっています。
今こそ、普段気になっていたけれども、なかなか受診する機会がなかった肛門疾患でお悩みの方、大腸が気になる方は、お気軽にご来院ください。専門医が丁寧に診療致します。
新型コロナウイルス感染拡大に関して
- 新型コロナウイルス感染が拡大し、皆様も不安な毎日をお過ごしのことと存じます。
- どんな時でも日々の生活で大切なことは、健康体を無理なく維持し、病気に対する正確な情報を得、予防をすること、そして病気に罹患してしまったら、病状や年齢、合併症に応じて適切な治療を早期に開始することです。それは、感染症もがんも同じことです。
- 感染症にならないこと、それは病原体に近づかないことが大原則です。感染制御の専門医が口をすっぱく言っている「3密」を避けることがそれに相当します。
- そして次に大切なのは、病原体に負けない免疫力を保つことです。たとえ感染しても軽症で済むヒトが多いのは、そのヒトが獲得した自然免疫に支えられているからです。睡眠と栄養を十分に取り、好きな読書や漫画でもいいですし、映画やお笑い番組を観るのもよいでしょう、そのヒトなりの解消法でストレスを回避しましょう。
- 当院は町のかかりつけ医として長年地域医療に貢献してまいりました。新型コロナウイルス感染が拡大した現在も同じです。発熱、倦怠感の症状を訴えて来院する患者さますべてが新型コロナウイルス感染患者とは限りません。血液検査とレントゲン検査でもある程度は肺炎の鑑別は可能です。実際、この時期も、何人も細菌性肺炎の患者様を診断し、適切な治療を行い元気に社会復帰されています。同時に診療にあたる医師、看護師、事務といったスタッフは常に新型コロナウイルス感染の危険に晒されていますが、それぞれの立場で医療に関わるものとしてプロ意識と地域医療を守る気概を持って日々の診療を行っています。
- そこで、上記「3密」に関わることなので、患者さまの皆様にお願いがあります。
①数日具合が悪いかたは是非受診してください。受診する場合は、ここ数日間の検温を明示し、マスクをするなどの感染防御策をしてご来院ください。家で様子を見ないでください。風邪か肺炎かの区別は医師でも難しい場合があります。新型コロナウイルス肺炎に限らず、ましてや新生児や高齢者の場合は安全域が狭く、容易に重症化してしまいます。受診して診察したうえで、必要であれば然るべき対応を行います(新生児は小児専門の救急医療機関を受診すべきです)。帰国者・接触者相談センターや保健所の関係者の皆様にご協力を得て、対応を協議して診療を継続しています。さまざまな問い合わせで疲弊しているにも関わらず丁寧に対応して下さり本当に頭が下がる思いです。 - ②元気なかた(慢性的な整形外科的疾患で理学療法目的で定期的に受診している方、感冒初期など市販薬で対応可能な急性疾患含む)は、当分の間はなるべく当院を受診しないでください。当院では①のような発熱の患者様も来院しております。あらかじめ発熱している患者様は隔離して診察しておりますが、新型コロナウイルスに関しては、その限りではなく、残念ながら濃厚接触者の対象となったり、感染のリスクがゼロではありません。
- ③普段は元気ですが、慢性的な持病があり、常備薬が必要な患者さまも、なるべく当院を受診しないでください。現在、そのようなかかりつけの患者様には60日間の長期処方や電話処方で対応しています。ただし、具合が悪い場合は①としてすぐに受診してください。
- ④市販薬や他院の治療で改善不良な症状がある患者様(症状があって初めて内視鏡検査を希望する方を含む)や急性期の患者様で医師から再診指示のある患者様は、ご自身でもマスクをする手指衛生を励行するなど感染防御対策を取り、なるべく混雑時を避けて受診するようにしてください。(土曜日の午前は大変混みあいますので、朝一か平日の夕方(16時過ぎ)がねらい目です。)
- ⑤現在症状も無く、定期的な内視鏡検査が必要な患者様は、日本消化器内視鏡学会から以下のように医療機関に向けて提言がなされました。当院としては、提言前から関わる医師やスタッフの感染防御策を取って対応しており、検査をすでに予約している患者様に関しましてはご本人の延期希望が無ければ、現時点では感染防御策をさらに強化し予定どおり検査を行う方針ですが、国や自治体、学会などから勧告があれば延期等の対応をする場合がありますので、ご了承ください。また、これから内視鏡の検査を考えている方は、最近の症状で「ものが食べられない、吐いてしまう、つかえる」「吐血した」「下血した」「短期間に体重が減った」「冷汗を伴う強い腹痛があった」「タールのような黒い便が出た」「便に赤黒い血液が付着している」「粘血便(イチゴジャムみたいな)」(※排便時の鮮血(排便時出血)は、大小に関わらず肛門出血の場合が多く、緊急性が無いことが多い)「顔色が悪く、立ちくらみがする」などの症状が無ければ、新型コロナウイルス感染が落ち着いてからでも検査は十分かもしれません。判断が難しい場合は、④のように来院して消化器専門医と相談して検査時期を決めましょう。
松戸市胃がん内視鏡検診1周年
松戸市の胃がん検診に内視鏡検診が導入され10月で1年が経過しました。当院は、松戸市胃がん内視鏡検診運営委員として発足当初から携わっており、現在も胃がん検診の啓もうと内視鏡検診の精度管理や質の向上を目指し医師会活動を継続しています。先日も内視鏡検診を受託している医療機関を対象とした必須研修会が開催され、初年度の胃がん検診の実績と実例報告会があり、当院の小田が運営委員会を代表して実例報告を行いました。松戸市で胃がん内視鏡検診を受けた人数は、初年度(平成30年10月~平成31年4月)ですので、まだまだ700名と少人数でしたが、その中から胃がんが4人、食道がんが2人が確定診断され、現在適切な治療を受けています。いずれの方々も検診時には特に自覚症状も無くほとんどの方が早期の段階で見つかっています。これは、同時に行われた従来のバリウムによる胃がん検診の実績(松戸市内)を遥かに凌ぐ成績です。
松戸市では、50歳以上の市民を対象に隔年で胃がん内視鏡検診を受けることができます。詳しくは、松戸市中央保健福祉センター、松戸市医師会、各受託医療機関に電話でお問い合わせいただくか、インターネットで検索してください。インターネットでは、健康医療都市まつど(https://www.city.matsudo.chiba.jp)→健康づくり・健康教育→健康診査のお知らせ→がん検診と進んでいただくか、『松戸市胃がん検診』で検索するとトップに『胃がん検診(胃内視鏡検査)|松戸市』が上がるので、そこをクリックしてください。
「機能性ディスペプシア」について
皆さまは、「機能性ディスペプシア」という病名を聞いたことがありますか?
この病気、食後の胃もたれ、上腹部膨満、胃痛や胸が焼けるなどの大変つらい症状があるにも関わらず、胃カメラ検査を受けても何の異常も無いんです!
胃には胃酸で食べたものを分解し消化する他にも、緩んで貯留したり十二指腸や小腸に徐々に消化内容を送り出すという重要な役割があります。その調整は大脳からの自律神経や消化管ホルモンなどで巧緻に行われておりますが、精神的なストレスや感染などのさまざまな要因によってその機能に異常が生じると、胃がうまく運動できなくなってしまい、前述したような不快な消化器症状となってあらわれます。この病気の存在は以前から知られておりましたが、最近まで胃運動改善薬であるアコチアミドという有効な薬が無かったので、「慢性胃炎」という名で、その他の胃薬が処方されたり、内視鏡検査で異常が無いので「気のせいでしょ。そのうち治りますよ」みたいに扱われてきました。もちろん、そのような対応では良くなるはずがありません。
内視鏡検査では、炎症(ピロリ菌感染胃炎、逆流性食道炎、胃潰瘍など)や癌などの異常所見を見つめることがもちろん重要ですが、正常な内視鏡所見をきちんと「異常なし」と判定することも重要です。内視鏡検査を行い、今まで心配で仕方がなかった癌や潰瘍が無いことを自分自身の目で確認することで、嘘のように症状が無くなり治ってしまう場合も少なくありません。でも、数ヶ月症状が継続している「機能性ディスペプシア」の方の多くは、一時的にしても内服加療が必要です。タイプに応じて、先ほどの胃運動改善薬や強力な胃酸分泌抑制薬などを組み合わせることで、ほとんどの場合軽快します。漢方薬や抗不安薬を併用したり、ストレスが強い場合は心療内科とコラボレーションして治療に臨むこともあります。大学病院などの大きな病院を転々とし、その度に内視鏡検査を行ったけれど適切な対応をされず放置され、当院を受診するケースが多々ありますが、きちんとお話しを聞き、適切に対応すれば必ず良くなる良性疾患です。上記のような症状にお心当たりのある方は、是非あきらめないで当院にご相談下さい。
9/30付け産経新聞(千葉全県版)朝刊 早期発見・予防「がん検診」特集
昨年に引き続き、産経新聞の「がん検診」特集の主旨に賛同致しましたので、広告に協力しました。
日本大腸肛門病学会学術集会で発表しました
http://jscp-meeting.jp/73/
本日まで京王プラザホテル(新宿)で開催されていた第73回 日本大腸肛門病学会学術集会で兒玉医院を代表して小田が発表してきました。この学会は全国の大腸肛門疾患を専門とする医師(消化器内科、腫瘍内科、内視鏡医、病理医、大腸外科、肛門外科など)が年に1度集い、専門分野を発表することでわが国の大腸疾患診療の進歩を目指す主要な学会です。
今回の発表は、「開放型病院を活用したハイブリッド型デイサージェリーのススメ」というテーマで口演致しました。デイサージェリーとは日帰り手術のことですが、日帰りが相応しい手術は兒玉医院で日帰り手術、入院が必要な場合は開放型病院である新松戸中央総合病院へ出張して手術を臨機応変に行っております。過去3年半で当院で診断された大腸悪性腫瘍30症例や痔などの肛門良性疾患の日帰り手術~入院外科手術をまとめて発表しました。日帰り手術も入院手術が必要になった患者様も、初診時の問診から検査、診断まで担当し信頼関係を構築した医師が手術に参加することで、安心して治療を受けられるようにした取り組みは、全国的にも稀で非常に反響がありました。この取り組みは、古くからの当院と新松戸中央総合病院との強固な病診連携があってこそ実現、継続できています。
今後も受診された全ての患者様が安心して治療を受けられる医院を目指し切磋琢磨してまいりますので、よろしくお願いします。
日帰り手術の実績(平成29年)
兒玉医院は、一般社団法人 National Clinical Database(NCD)に参加登録しております。外科専門医として大規模データベースに医療情報を提供することで、わが国の一般外科医療の質向上に寄与しております。平成29年1月から12月までの1年間に当院で行われた日帰り手術の実績を以下に示します。
①日帰り手術 95件
・皮膚科・形成外科領域
アテローム(粉瘤)摘出術 18件、炎症性粉瘤に対する切開排膿術 11件、陥入爪手術(簡単) 16件、抜爪術 1件
・外科(外傷)領域 創処置(皮膚縫合術など) 23件
・肛門外科領域
痔核硬化療法(ジオン注により四段階注射法) 11件、肛門周囲膿瘍切開術 8件、肛門ポリープ切除術 3件、痔核根治術 2件、血栓除去術 2件
②日帰り内視鏡手術(内視鏡下大腸ポリープ切除術) 40件
兒玉医院は、風邪や生活習慣病などの内科疾患だけでなく、外傷、巻き爪(陥入爪)、痔、大腸ポリープなど外科系疾患にも幅広く対応できる町のかかりつけ医としてフレキシブルに対応しています。なお、さまざまな理由で日帰り手術が困難な場合は近隣の中核病院(新松戸中央総合病院など)と強固に連携しておりますので、患者様のライフスタイルに応じた短期入院も可能です。どうそお気軽にご相談ください。
開院35周年記念を迎えて
兒玉医院は明日、平成29年6月1日をもって開院35周年を迎えます。昭和57年に開院して以来、町のかかりつけ医として地域医療に貢献すべく邁進して参りました。こんにちまで診療を継続できましたのは、ひとえに患者さまの温かいお言葉や地域の皆様のご支援があったからこそと大変感謝しております。今後も多くの方々に愛される医院を目指し、スタッフ一同日々努力して参りますので、何卒宜しくお願い致します。
1,2月の内視鏡件数
2016年1月
胃カメラ31件 大腸カメラ15件 内視鏡総数46件
日帰り大腸ポリープ切除5件
2016年2月
胃カメラ32件 大腸カメラ15件 内視鏡総数47件
日帰り大腸ポリープ切除5件 日帰り肛門手術2件
お陰様で検査をご経験した方々から、口コミで検査や治療を希望される方が増えております。今後とも皆さまのご期待にそえるように診療致しますので、宜しくお願い致します。
兒玉医院スタッフ一同
新年のご挨拶と2015年の内視鏡検査・治療、外科手術の総括
新年、明けましておめでとうございます。兒玉医院は1月4日から通常どおりの診療を行っています。本年も宜しくお願い致します。
昨年12月の内視鏡検査は、胃カメラ19件、大腸カメラ26件でした。年間では、胃カメラ309件、大腸カメラ189件(うち、日帰りポリペク45件)、内視鏡総数は498件でした!
内視鏡検査によって、胃癌2名、早期食道癌1名、大腸癌8名を診断しました。このうち大腸癌2名は当院で内視鏡治療を行いました。また、手術が必要な胃癌1名、大腸癌6名は、地域の基幹病院であります新松戸中央総合病院外科にご紹介し、うち5名は小田が助手として手術を担当致しました。また、日帰り肛門手術はジオン注による痔核硬化療法など7件行いました。
本年も責任をもって診療を行います。今後とも宜しくお願い致します。
8,9月の内視鏡件数
内視鏡件数
8月 胃カメラ 16件(経鼻9件)、大腸カメラ20件(ポリープ切除5件)、計36件
9月 胃カメラ20件(経鼻11件)、大腸カメラ16件(ポリープ切除1件)、計36件
夏季休暇とシルバーウィークの影響で前2か月と比べて少なめでした。
6,7月の内視鏡件数、当院の日帰り大腸ポリープ切除について
内視鏡件数
6月 胃カメラ 32件(経鼻16件)、大腸カメラ21件(ポリープ切除6件)、計53件
7月 胃カメラ28件(経鼻12件)、大腸カメラ25件(ポリープ切除7件)、計53件
6月、7月ともに初めて月50件をこえました!お陰様で土曜日の大腸カメラは人気があり、かなり先まで予約が入っていますので、ご希望の方は早めにご予約お願いします。
当院では大腸ポリープを日帰り手術で切除(検査してポリープがあったらその場で切除)していますが、すべてのポリープを闇雲に切除しているわけではありません。もちろん合併症の問題もありますが、内視鏡でよく観察して切除が必要なポリープのみ選んで切除しています。
皆さん、ポリープ=良性と思っていませんか?本当はそうではないのです。ポリープの中には、早期癌も隠れているし、切除する必要のないホクロのようなポリープもいるんです。切除が必要なポリープは、内視鏡切除が可能な早期癌、将来癌化する可能性がある大きな腺腫、そして最近ではSSA/P(sessile serrated adenoma/polyp;鋸歯状病変)というややこしいポリープがあります。小さい腺腫やSSA/P以外の過形成性ポリープ(ホクロみたいなやつ)は癌化する可能性が極めて低いので、経過観察が可能です。
この2か月間だけで大腸ポリープと診断された患者様は21名もいらっしゃいましたが、そのうちポリープを切除したのは13名です。13名の病理診断結果は、粘膜内癌 1例、腺腫 8例、SSA/P 4例、SSA/P以外の過形成性ポリープ(1ommと大きく、切除を希望されました) 1例(重複例含む)でした。つまり、13例中12例が病理学的にも適切なポリープ切除だったことを示しています。もちろん合併症や病変の取り残しはありませんでした。
私たち消化器内視鏡専門医は、苦しくない挿入技術はもちろんですが、詳細な内視鏡診断によって病理組織診断をある程度予測し、過不足のない治療により安全かつ質の高い内視鏡治療も要求されます。それには抜け目のない通常内視鏡観察と、NBI(Narrow Band Image;狭帯域光)観察による緻密な画像強調観察の豊富な経験が必要です。
当院では経験ある消化器専門医がすべての内視鏡検査・治療を責任を持って担当し、今後も質の高い検査と治療を提供することで地域医療に貢献していきたいと思っております。
4,5月の内視鏡件数と日帰り手術件数、そして新しい病診連携のカタチについて
①内視鏡件数
4月 胃カメラ 26件(経鼻 11件)、大腸カメラ 11件(日帰りポリープ切除 1件)
5月 胃カメラ 24件(経鼻 12件)、大腸カメラ 10件(日帰りポリープ切除 6件)
②日帰り肛門手術
ジオン注による痔核効果療法(四段階注射法:ALTA療法)※ 4件
経肛門的肛門ポリープ切除術 1件
※については、ホームページをご参照下さい。
③新しい病診連携のカタチ
4月下旬、排便異常を訴えた患者様に大腸カメラを行ったところ、内視鏡が通らないほどの進行した大腸癌を認めました。すぐに小田が兒玉医院の休診日を利用して非常勤医をしている新松戸中央総合病院外科にご紹介したところ、数日後に入院し連休明けに手術となりました。手術は、もちろん新松戸中央総合病院の外科常勤医が執刀し、小田は第一助手として手術に加わりました。膀胱を一部合併切除しましたが、病理検査では遺残も転移も無く、根治術が可能でした。術後は合併症無く、術後1週間で退院できました。院長をはじめ新松戸中央総合病院外科スタッフ皆様のご理解とご尽力に感謝致します。お陰様で患者様は癌という重大な病気でも、かかりつけ医が診断から手術まで関わることで、最短かつ安心して治療を受けられたと大変喜んでおられました。
今後も診療所と中核病院が垣根なく連携することで、地域の患者様が安心して治療を受けられる新たな環境創りを開拓していきたいと思っております。
2月と3月の内視鏡件数と、胃・大腸カメラのススメ
遅くなりましたが、2月と3月の内視鏡検査の現状をお知らせ致します。当院では午前に胃カメラ3件、午後に大腸カメラ2件(月・火・水・第2,3,4土曜日)の体制で検査可能ですが、まだまだ余裕があります。常時緊急内視鏡にも可能な限り対応可能です。特に胃カメラは朝食を抜いてきてもらえれば、その日に検査できますのでご相談下さい。
2月 胃カメラ 21件 (経鼻5、鎮静3)、大腸カメラ 11件(ポリープ切除4)
3月 胃カメラ 23件 (経鼻12、鎮静9)、大腸カメラ 12件(ポリープ切除2)
経鼻内視鏡は、経口内視鏡よりも喉をこえる際の嘔吐反射(口から指を入れるとオエーとなる反射)が軽減でき、だいぶ楽なようで鎮静剤を使用することが減りました。
また、経鼻内視鏡は、鼻腔のみの麻酔で検査できるので、局所麻酔薬が不味くて苦痛な咽頭麻酔が苦手の人にも好評です。ただし、左右とも鼻腔が狭い人には、経鼻内視鏡はできない場合がありますので、その場合は経口内視鏡で行います。
意識下鎮静法(鎮静剤を注射して不安や緊張を取り除く方法)は、以前経口内視鏡などで辛い経験があってトラウマになっている人でも、寝ている間に検査が終わってしまうので本当に感謝されます。
いっぽう、大腸がんは大変増加傾向にありますが、検診で行われている検便検査(便潜血反応)が陰性でも安心できません。特に、家族歴のある方、糖尿病や乳がんの既往がある方、40歳以上の方、運動不足の方、肥満、大酒家、喫煙者、排便異常(便秘と下痢を繰り返す、便が細い・1回の量が少なく何度もトイレに行く、残便感があるなど)、排便時に出血がある方(痔だと思っているかもしれませんが)は、大腸がんのリスクがありますので、積極的に大腸内視鏡検査を受けましょう。大腸がんは、他の消化器がんと比べると比較的に進行が緩やかな癌の場合が多く、初期の段階で発見されれば根治が期待できます。特に内視鏡的治療で完結できれば日帰りもしくは1週間程度の入院で治療できます。
胃腸の病気でお悩みの方は、いろいろ方法がありますので、消化器内視鏡専門医にどうぞご相談ください。
直腸癌外科的治療の最前線
今回は日本の肛門温存手術のパイオニアであるがんセンター東病院大腸外科 斎藤典男先生を、私が理事の末席を務める伝統ある松戸市消化器病研修会にお招きし、下部直腸がんの最新外科治療がテーマに講演して頂きました。
永久人工肛門を余儀無くされていた下部進行直腸癌(癌の下縁が肛門縁から4、5cm)の多くはISR(内肛門括約筋切除:直腸の壁の筋肉は、内肛門括約筋と外肛門括約筋の二重構造になっていて、肛門に近いほうの内側の内肛門括約筋だけ切除して肛門を残しつつ癌を安全確実に切除すること。随意筋の外肛門括約筋が残るので、肛門を締めたりする肛門機能が保たれる。)によって肛門を温存できるようになりましたが、肛門機能や局所再発(癌を切除した部位や周囲のリンパ節や神経などに再発し、狭窄や出血、疼痛をおこすこと。これに対し、肝臓や肺に転移することを遠隔転移という。)制御が今後の課題という趣旨でした。術前放射線化学療法(手術の前にある一定期間、抗がん剤を投与(内服もしくは点滴による多剤併用が一般的)しながら、骨盤に放射線を照射する術前治療)は、手術単独よりも有意に局所再発率を低下させ、肛門を温存できるようになりましたが、便失禁など術後の肛門機能には満足できる状態とは言えないのが現状のようです。そこで放射線照射を行わず、術前化学療法(抗がん剤投与)のみ行い手術を行う試みが行われ、良好な結果が得られているとのことでした。また、high risk stageⅠ(内視鏡下に切除さ病理検査でも取り切れているけれども、粘膜下層深部浸潤癌(癌は粘膜から発生して次にその下の層の粘膜下層に浸潤するが、粘膜下層の浅い層であれば、癌は転移しないとされているが、深いとた大腸の壁の外にあるリンパ節に転移しだす。)など診断され、外科的追加切除が必要とされるレベルの大腸癌。)についての試みについてのお話しもありました。ガイドラインでは、外科的追加切除が必要とされても、肛門に近い癌であったり、高齢や合併症などで手術を躊躇う場合が、臨床の現場では少なくありません。そのような患者さんをどうするのかということは、内視鏡切除が盛んに行われ、高齢化社会を迎える日本にとって重要な課題です。試みの結果発表は未だですが、放置すると局所再発は高率ですが、術後に軽い化学療法と放射線照射すると局所再発はかなり抑えられるようですので、今後臨床の現場で選択肢の1つとして挙げらるれるようになると患者さんにとっても、医師にとっても喜ばしいことと言えます。
今後も内科、外科に拘らず大腸癌の最新情報を提供してまいりますので、ご期待下さい!
平成27年1月の内視鏡件数
平成27年1月の内視鏡総数 30件
胃カメラ 21件(うち経鼻10件)
大腸カメラ 9件(うち日帰り大腸ポリープ切除 3件)
まだまだ余裕がありますので、お気軽にご相談下さい!
胃がん検診と、ピロリ菌検査について(私見も含む)
先日、早期胃癌研究会の先生に日本の胃がん検診の現状についてご講演を拝聴する機会がありました。日本は胃癌による死亡率は減少している、バリウムによるレントゲン検査(胃透視検査)と、内視鏡(胃カメラ)による検査が行われており、レントゲン検査は胃癌死亡率減少効果が証明されており(内視鏡は証明されていない)、集団からの進行癌の拾い上げには有効、いっぽう内視鏡検査は早期癌発見に優れているが、効率が悪く検査レベルに施設間で差があるなど、それぞれ一長一短があるという主旨でした。
ピロリ菌の世代ごとの感染率は年齢に%をつけたらだいたい一致すると言われています(つまり、20歳代は20%、70歳代は70%)。胃癌の死亡率低下は、ピロリ菌感染率の低下と言ってもいいでしょう。除菌治療は、胃十二指腸潰瘍や一部の疾患にのみ保険適応になっておりましたが、一昨年の2月から内視鏡検査でピロリ菌感染胃炎が疑われれば、保険診療でピロリ菌検査と、除菌治療が可能になりました。そのため、60歳をこえてある程度時間に余裕がある方々(つまり60%のヒトがピロリ菌陽性の世代)が心配になって来院され、除菌を希望される方が多くいらっしゃいます。もちろんその年代の方にも除菌することにメリットはありますが、本来ピロリ菌検査や積極的に除菌治療が必要なのは、もっと若い方々なんです!でも、そういった若い方々は多忙であり、胃の症状があってもなかなか内視鏡検査が受ける機会がなく、よくても会社で義務付けられた胃透視検査を時々やられているのが現状だと思われます。現在の日本の保険診療では、胃透視検査でピロリ菌感染胃炎が疑われても、内視鏡検査を行わなければ除菌はおろかピロリ菌検査も保険診療で受けられません。つまり、胃透視検査で異常が疑われ、精密検査として内視鏡検査が行われ、そこで初めてピロリ菌感染胃炎が疑われた場合に保険医療でピロリ菌検査と除菌治療が受けられるという流れになっています。ピロリ菌感染胃炎を胃透視検査で疑うには、バリウムののりや撮り方などの技師、読影する医師の技量が問われます。そこで近年、ペプシノゲン法といって血液検査で萎縮性胃炎を診断する方法があり、ピロリ菌感染の有無と組み合わせたABC検診が注目されておりますが、ペプシノゲン法は胃酸を抑えるような薬を飲んでいると正確に萎縮を判定できないなど、将来どのような位置付けになるか不確定な状況です。
胃がんの大部分は、ピロリ菌感染→萎縮性胃炎→腸上皮化生→早期胃癌→進行胃癌という流れがわかっており、胃癌は感染症だと言う学者も少なくありません。つまり、胃がんを撲滅するためには、なるべく若いうちにピロリ菌感染の有無を調べ、陽性の方をなるべく早く除菌治療を行う必要があります。そこで、毎年の胃透視検査では何も異常は指摘されていない方でも、一度は内視鏡検査を受けるか、検診のオプション(つまり自費)でピロリ菌感染の有無を調べることをお勧めします。特に自分の母親がピロリ菌陽性の方は、乳幼児に口移しで母親からピロリ菌が感染している可能性がありますので、特に若いうちに調べておく必要があります。
胃がんにならないためのアドバイスでした!
手術に参加しました!
先日鼠径ヘルニアでご紹介した患者様の手術に参加してきました。
開放型病院(勤務医以外の医師も診療に参加可能な病院)である新松戸中央総合病院に当日入院され、午後の手術に
助手として参加致しました。院長の外科医、松尾先生の計らいで実現致しました。
今後も地域の中核病院と町の診療所が連携することで、患者様が安心して医療を受けられるよう努力してまいります。
ホームページをリニューアルしました!
新年、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
この度、兒玉医院のホームページをリニューアルしました。
現状に即した内容になっております。
今後、新たな情報や病気の解説などの情報を発信していきますので、今後ともよろしくお願いします。